従業員は他人である

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唐突のタイトルで少々戸惑う方もいるかもしれない。「従業員は家族のようなもの」と常日頃から口ずさむ社長からは「けしからん」とのおしかりの声が聞こえてきそうである。そういった先輩方の意見を否定するつもりは毛頭ない。むしろ本来社長と社員は家族ぐるみとなり、血縁関係に近しい関係になれるほど素晴らしいことは無いと本来は思っているからだ。しかし果たして皆が皆そんな関係になれるのだろうか。またそれが近代的で最先端の経営術と言えるのであろうか?ファミリー思考の経営には当社始めいろんな社長仲間の会社の状況を分析すると少々疑問符が残ってしまう。

では、昨今の時代に『従業員とどういった関係を持つことが望ましいか』を私なりの見解をお伝えしたいと思う。先に断っておくと、私自身が冷たい人間では決してない。自分で言うのもなんだが、世の中の社長の平均水準よりははるか上の方に属する温かい部類の人間だと思っている。本記事はそんな私があるべき従業員との関係に仮説を立てながら体当たりで検証してきたことを通じて見出した方法論ということである。

そもそも企業間での付き合いとはどういうものだろうか?一言でいえば大人と大人の関係と呼ぶのがふさわしい。企業に入るのは一般的に18歳以上になるが、この時期は皆それなりの価値観や倫理観を形成された後だと言える。

少し話がそれるが、私の中で『同窓会は小学校時代が一番盛り上がる』という法則がある。小学校時代の仲間に大人になってから会うとパット見で誰だか分からないケースが多い。でも良く見るとうっすらと顔にうっすら面影がある。しかもその面影は小学校時代と言う物心薄い頃からの純粋無垢な人間関係で、理由なく信頼できるある種血縁関係に近しいような記憶に基づいたものである。そんなことだから小学校時代の同窓会に行くと皆他人とは思えない安心感が宿り、盛り上がる。一方で高校や大学等の少々大人になってからの同窓会だと皆価値感がそれなりに形成された後に出会った仲間になる。この為大人になってから会ってもお互いにカッコつけてしまったり、久しぶりの再会の筈が妙によそよそしかったりする。この結果冷めた関係は元から変わらないといった残念な状況に陥りやすい。ファミリー感覚が通用するのは幼い頃から同じ時期を過ごして初めて成立するよい例とも言える。

話を戻すと・・・。

企業間での付き合いは皆それなりに価値感がある程度形成された大人であることが前提なものだからドライに言うと他人と他人の付き合いとも言える。こんな関係だから血縁関係のようなファミリー感覚を大の大人として入社してきた社員に対して抱く経営者の感覚にはそもそも無理がある。そういったやりかたに憧れる気持ちは分からなくは無い。ゴッドファーザー好きの私は、本来アメリカ的合理的経営よりイタリアやスペインのようなファミリー経営の方が個人的には好きである。こういった互いに理由なき信頼を前提としたファミリー経営は実現できたら素晴らしいし、昨今のような閉塞感漂う時代背景にはやってみたいと志す人間がつきないのも事実である。

しかし他人と他人の付き合いでは、性善説を前提とすることはどうしても無理がある。情愛前提でどちらかが望めばどちらかが傷ついてしまう結果に陥りやすい。そうではなくて1つ1つの行動やコミュニケーションを通じて、小さなルールや規則を作っていき、互いにこれを守りながら、信頼関係を築いていくべきである。決定したルールに対して納得感が無い場合には再度議論すれば良い。そういったプロセスを経ることで初めて信頼関係が構築され、両者丸く収まってくるというものである。社内規定なり社内ルールは、地道にそういった約束を双方が守り合っていくことが前提で出来上がるという見解が正しいと思う。

こういったルール作りがマネジメントの1つと言える。従業員が魅力的に感じるキャリアプランを先の先まで設計し、それを実現する為のプランやルールを着実に作っていくことである。これらは従業員にとって魅力が分かりやすく、独立精神を持ってチャレンジ出来るものでならなくてはならない。1つのことを達成すればまた次の課題があり、それに向かって闘っていく。従業員が飽きることなく虜になってしまうようなプラン設計に精を出すべきである。こういった方法で徐々に関係を築いていくことはやり方次第で血縁関係より強固な関係に発展する可能性が大いにあると思う。一般的に親子関係というものは子供が独立すれば1つの区切り目になり、子供が独立をすることはよほどの事が無い限り避けられない道である。それを寂しく思う親もいることであろう。しかし企業においてはどうかというと、従業員がその会社を離れるかどうかは経営者の力量によるものであり、プランに区切りを設けなければ永遠に発展していくものであるからである。

私の社長としての仕事は従業員の個性や特性に併せて、その者にとって最高のキャリアプランを設計し、実現出来る
ルールを作っていくことである。そんな中で誰しもが『バズーに入ることが素晴らしい』と思って頂けるような会社にしていきたいと思う。

~モバイルでNo1のグローバル企業へ~
バズー株式会社
熱血社長 森下洋次郎

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